北海道北斗市に店舗を構える「パティスリー ジョリ・クレール」は、1993年創業の末廣軒が手掛ける洋菓子店。今回は「パティスリー パジョリ・クレール」の佐々木様に、「洋菓子のこだわり」と「新商品にかける想い」などについてのお話を伺いしました。
和菓子から洋菓子へ挑戦

―本日はよろしくお願いします。ジョリ・クレールの創業はいつですか?
創業は1998年になります。
―創業当時から現住所で販売されていたのですか?
創業1年目の1998年は北斗市の昭和町で販売していました。昭和町はセメント工場の城下町みたいな感じで映画館もあったりして栄えてたんだけど、人が少なくなっていったんですよね。その影響もあって翌年から今の場所に拠点を移して販売しています。

―前身は和菓子を専門とする末廣軒(昭和8年創業)だったと思うのですが、どのようにして設立されたのですか?
おっしゃる通り、末廣軒は和菓子を専門として扱ってました。でも、和菓子が冠婚葬祭定番の引き出物でなくなったり、子どもたちが洋菓子を好むようになったんです。その結果、和菓子の売上が年々減少しちゃって・・・。そこで、末廣軒でケーキを扱っていたこともあって、現社長である父が洋菓子店としてジョリ・クレールを設立したんですよね。
―そうだったんですね。スイーツは流行に左右されやすいイメージがあるので大変そうです・・・
―創業してからジョリ・クレール最初の代表商品は何でしたか?
「もちもちシュー」になるかな。

販売当時、カリカリのシュークリームが流行していたんですよね。我々もその流行に乗ってカリカリのシュークリームを販売してたんだけど、翌日になるとカリカリ食感が失われてしまって・・・。その時に、どうせなら最初からクリームの水分を吸わせた柔らかい食感にしたら面白いと考えて、「もちもちシュー」が生まれました。
―もちもちシューは当時のトレンドを逆手にとって生まれた商品だったんですね!面白い。

もち×もちシュー 3個入/箱
生地に水分を吸わせた分、もちっと柔らかい食感が特徴的なシュークリーム。生地には北海道産のお米「ふっくりんこ」、カスタードには北海道産の「新鮮なミルク」を使用している。北海道でシュークリームを味わうならばこのシュークリームを堪能していただきたい。
おすすめは「もちもちシュー」と「エクレア」
―佐々木さんがおすすめする商品は何ですか?
「もちもちシュー」と「エクレア」かな。皿に出さずに片手で食べることができるので、様々な人に気軽に召し上がっていただきたい!

―絶対美味しい!
―製造する上でのこだわりはありますか?
主なこだわりは①北海道産の素材を使うことと、②一晩冷蔵庫でねかせることの2点になります。
―なるほど。では一つ目のこだわり「北海道産の素材を使うこと」について教えてください。
もともと卵や牛乳を発注の際に、意識せずとも北海道産の素材が集まっていました。そして実際に北海道物産展に出店した時に、道外の多くのお客様がいかに北海道産のものが支持されているかを再認識したんですよね。それがきっかけで意識して北海道産を使用するようになりました。
―ジョリ・クレールさんのように北海道産の素材を多く使用していると、私含め道外の人は北海道を全身で堪能している感じがして楽しめます!
ですよね!あとは、私たちのスイーツを通じて「北斗市」の名が全国に広まってくれれば完璧!(笑)

―では二つ目の「一晩冷蔵庫でねかせる」について教えてください。
シュークリーム・エクレア共にもちもち食感を生み出すため、生地にクリームの水分を吸わせる時間を確保しています。オープン当初からこの作り方なんです。
―そうなんですね!
※ちなみにもちもち食感の秘密は他にも・・・※
①北海道北斗市産のお米「ふっくりんんこ」を使用
②独自製法のカスタードクリームは北海道産の「新鮮なミルク」を使用
―近年、もちもちシューなどがECで販売されるようになりましたよね?
はい。前は冷凍ができなく実店舗のみでの販売だったんだけど、商品改良を経て冷凍可能になったんです。
―具体的にどのような改良を施したのですか?
実店舗販売と冷凍販売のシュークリームのカスタードの配合を変えました。従来のものだと冷凍すると水分が分離してしまっていたんですよね。そこで配合を変えたことで、解凍しても分離せずにトロっとしたクリームの食感を実現しました。
ここだけの話、2〜3年かかりました・・・
これからのジョリ・クレール

―創業時から大切にしていることはありますか?
やはり、なにがあっても「地元のお客様を優先する」ことを大切にしています。これまで長い期間商売させていただけているのは、地元のお客様が購入して、支持して下さったからこそだと思っています。昔から馴染みのあるお客様には、私が配達に行くこともあります。
―では今後挑戦していきたいことはありますか?
将来的に、EC限定の商品を開発していきたいと思っています。一つのコンテンツとして大きくしていきたいです。
あと、今は中止しているが、デリバリー事業も自社でやってきたいかな。将来的に高齢の方が免許返納していって、足を運んで来客というのが大変になると思います。ですのでその部分を補っていけるようにしていきたいです!
食べてみました
※「食べてみました」のコーナーは、国産表記にしかこだわりをもっていなかった東京出身大学生が、北海道で食材の奥深さと向き合うコーナー。
今回食べてみたのは佐々木さんイチオシの「エクレア」。

―いただきます。
エクレアのチョコレートにはかわいいキャラクターが印刷されている。
ホキホキとは何ぞやと思いつつも、一口頬張る。
―うーん!パリパリチョコともっちり生地による食感のコントラストが楽し・・・っ
と感想を述べているところ、トロッと滑らかで甘いカスタードが私の舌を誘惑してきた。あーー、エクレアの甘さに誘惑されてか、私の舌がいうことを聞かなくなり感想を述べることができなくなった。これは私の口の中で一つの独立国家が誕生してしまった瞬間だ…。
言いたいことはただ一つ、このエクレア、今まで食べたエクレアの中で一番美味しい!ぜひ、食べてみてください。
※エクレアに印刷されてるキャラクターは、「ずーしーほっきー」。北斗市の特産品ホッキ貝とふっくりんこをモチーフにした「ホッキずし」の北斗市公式キャラクター。
取材を終えて

今回は北斗市の「パティスリー ジョリ・クレールさん」にお話をお伺いしました。取材を通して、洋菓子の技術や新しい味を追求し、日夜新しい商品を開発し続けることの難しさを素人ながら感じました。モナスクの誕生秘話などとても面白かったです!
取材後、どうしても我慢できずエクレアを購入しました。(もちもちシューは売り切れ・・・)
チョコレートのパリパリ食感と生地のもちもち食感のコントラストを楽しむことができました!美味しかったです!
ライターが選ぶ!ジョリ・クレールおすすめの商品

もち×もちエクレア 3個入/箱
パリパリしたチョコレートと、もちっとした生地の食感をお楽しみいただける一品。生地からあふれ出るカスタードクリームは、とろっとした食感で甘く、味わい深い。片手で食べることができるので、ぜひ気軽に手に取っていただきたい。
パティスリー・ジョリ・クレール
名称 | パティスリー・ジョリ・クレール |
住所 | 北海道北斗市中央2丁目1-5 |
定休日 | 年中無休 |
発送可能日 | ‐ |
備考 | – |
