職人

函館のビールを楽しむならここ!地域文化と調和するはこだてビール

函館の観光地として人気の金森赤レンガ倉庫やはこだて明治館のほど近くにある、はこだてビール。醸造所が併設されたレストランは、店内中央にビールを仕込む釜が設置されており、仕込み時には作業風景を見ることができます。また、演奏スペースも設けられており、楽しいひと時を過ごせるとして、観光客の方からはもちろん、地域の方からも愛されているブルワリーです。

店内カウンター
演奏スペース

はこだてビール 五稜の星
ドイツ・バイエルン地方特有の「ヴァイツェンビール」。50%以上の小麦麦芽が使われ、繊細な泡立ちと白い濁りが特徴です。バナナのようなフルーティな香りと柔らかな味わい。おすすめのペアリングは燻製されていないソーセージ。

はこだてビール初代工場長の田中覚也さん
好きなビールはリヴァプールファンならお馴染みの「カールスバーグ 樽生」「SORACHI 1984」

はこだてビール2代目工場長の高橋尚弘さん
北海道松前町出身。好きなビールはベルギーの修道院ビールの一種「オルヴァル 」

函館の素材と文化を活かすブルワリー

ーはこだてビールを一言で表すとどんなブルワリーでしょうか?

(田中さん)「函館山の天然地下水を使用したビール作りを行っているブルワリー」です。

ー函館山の天然地下水にはどんな特徴があるのでしょうか?

(田中さん)日本の中では珍しい、良質なミネラルを含む硬水ということが挙げられます。

ー硬水にはビール作りにおいてどんなメリットがあるのでしょうか?

(高橋さん)一般的には味や色が濃いビールに適していると言われています。ビールの本場と言われるドイツを始めヨーロッパ各国では水道水も硬水で、ビール作りも硬水で行われていたりします。

はこだてビールではじめに手がけた「五稜の星(ヴァイツェンビール)」、「明治館(アルトビール)」、「北の一歩(エールビール)」の3種類はそれぞれ、ドイツやイギリスの伝統的なビール作りを参考にして作っています。

ーはこだてビールに行けば、地元の水を使った海外仕込みのビールが飲める。異国情緒溢れる函館らしい文化を楽しんでいるような気分になれるのは、なんか、いいですね。

(田中さん)ありがとうございます(笑)
もちろん水質を最大限活かすためのラインナップでもありますが、私たちにビール作りを教えてくれた先生がイギリスから来た方だったんです。

ーだから初めから海外の文化を尊重するようなビールが揃っていたんですね!名前はまた打って変わって、函館らしいネーミングですよね。

(田中さん)これは市民の方々から募集して決めた名前なんです。

ー街の人たちで作り上げたビールなんですね。素敵だ。。。

ビール×ジンギスカンは相性抜群

ー工場併設レストランでも人気メニューの「社長のよく食べるジンギスカン」についてお伺いしたいのですが、そもそもアルコール度数10%のビールってあまり聞いたことが無いです(笑)

※「社長のよく食べるジンギスカン」はビールに漬けこんだジンギスカンで、使用するビールは「社長のよく飲むビール」。なんとアルコール度数は10%。

(高橋さん)世界的に見ても珍しいと思います(笑)
寒い時期に飲むと体もあったまるので冬に飲むのはおすすめですね。

ー作るきっかけはどんな事だったんでしょうか?

(田中さん)私が北海道出身ではなかったので、ジンギスカンに馴染みがなく、特有の臭みがあまり得意ではなかったんですよ。そこで、肉を柔らかくしたり、臭みを消すのにビールが使われていると知ったんです。これはもうやるしかないだろってなって(笑)
実際にジンギスカンを漬けてみたら、美味しさが全然違ったので、開発がスタートしました。

ー一般的には市販のビールを使うと思うのでアルコール度数は約5%程度だと思いますが、10%では味に違いはあったんでしょうか?

(田中さん)全く違いましたね。度数だけでなく、ビールの種類によっても違いました。5%でも臭みが消えた種類もあったんですが、食べ比べたらやっぱり「社長のよく飲むビール」で漬け込んだものが圧倒的に美味しかったですね。

店舗で提供されている「社長のよく食べるジンギスカン」
店舗で提供されている「社長のよく飲むビール」

函館観光に力を注ぎ続けたマルカツグループ

ーはこだてビールはマルカツグループの一員ですが、そのマルカツグループについて教えていただいてもよろしいでしょうか?

(田中さん)1965年に鮮魚店としてスタートし、函館地区をメインに、スーパーなどで鮮魚部門を担っていました。今では「はこだてビール」を始め、回転寿司「まるかつ水産」や「はこだて明治館」「はこだて海鮮市場」の運営など幅広く事業を行っています。

ー鮮魚店からのスタートなんですね。そして本当に幅広いですよね。

(田中さん)今でこそ、函館赤レンガ倉庫は観光地として賑わっていますが、明治館を取得した当時は全然だったようなんです。もともと赤レンガは倉庫業で、昭和後期に入ると、港の輸送形態の変化だったり、漁業の縮小で倉庫業をはじめ、周囲の活気が失われていたんです。

ーあのあたりは函館の顔で、昔からずっと繁盛し続けていると思っていました…

(田中さん)明治館を取得してから、だんだんと活気が戻ってきて、赤レンガや周囲の雰囲気が趣のある風景だと人気を博していきました。

ー観光地らしくない明治館や赤レンガ倉庫、想像がつかないです。。。衰退していきそうな中、いちはやく価値を見出して買い取っているなんて、先見の明がすごすぎます。

(田中さん)飲食店のお土産店の運営の他にも、クルージング船の運営など函館の観光に貢献できているのではないかと思っています。

はこだてビールの商品ラインナップと今後の挑戦

ーはこだてビールさんとして今後挑していきたいことはありますか?

(高橋さん)新商品開発には力を入れていきたいですね。コロナ禍前は年2〜3商品は作っていたので、そのくらいの勢いで今後も動いていきたいですね。

ーこれはぜひ味わってもらいたいという少し変わったビールはありますか?

(高橋さん)地域で作られているものを使用したビールはぜひ店舗で味わって欲しいですね。
「函館恋いちご」を使用したビールや、北海道初の珈琲屋である美鈴珈琲さんとコラボしたコーヒービール、西洋りんご栽培発祥の地である隣町七飯町のりんごを使用したスパークリングアップルなどですね。

ー以前に美鈴珈琲さんに取材させていただいていたので、俄然、コーヒービールが気になります(笑)

(高橋さん)店舗で飲めるのでぜひ!これからも現地で飲むことの美味しさも追求して、函館に来てくれる方を増やしていきたいです。ありきたりな言葉ですが、飲んでくれた方が良い顔をしていたり、美味しいと言ってくれることを楽しみにこれからも頑張っていきたいですね。

編集後記

「好きなはこだてビールは?」と聞いて、2人とも現状に満足していないからこそ、答えられなかったのが印象的でした。ものづくりを行う方々の姿勢は常にかっこよく見えるなあ。
レストランのくつろげる雰囲気だし、工場長は柔らかい方だし、店舗のメニューは美味しそうだし。とりあえず、コーヒービールは飲みに行く。

はこだてビール

名称はこだてビール
おすすめ社長のよく食べるジンギスカン
住所〒040-0064 北海道函館市大手町5-22 明治館通り
営業時間11:00~15:00 / 17:00~22:00(ラストオーダー:21:20)
(季節等により若干変更する場合がございます)
定休日水曜日
発送可能日
備考
ABOUT ME
波江 真
ロカラの波江です。1998年北海道函館市生まれ。新卒でロカラに入社し現在1年目。趣味は「筋トレ」「スポーツ観戦」「ダンス&ボーカル系」など様々。北海道に面白い仕事を創りたいと意気込んで日々奮闘中。多趣味を生かして、いろんな切り口で北海道の魅力を発信します!