職人

大沼で100年以上引き継いできた伝統の味「大沼だんご」。創業明治38年(株)沼の家

本日お伺いしたのは、大沼だんごを製造されている「沼の家」さんである。

団子と聞いて皆さんが想い浮かべるのは、串に刺さった丸い団子ですよね。私の場合はNHK教育テレビで放送されていた「ぜん〇いざむらい」の必勝団子剣ですが、これも串に刺さった丸い団子である。しかし、沼の家さんで作られている団子は見た目や食感も一味違うもの。大沼だんごは大沼でしか発売されていないので、大沼を訪れた際にはぜひ足を運んでいただきたい。

実は沼の家では、団子以外にも「とある商品」を製造されている。記事の下方で紹介しているので、ぜひ確認してほしい。

沼の家の歴史

―本日はよろしくお願いします。実は以前、自転車で2時間かけて函館から大沼まで来たんですけど、沼の家さんに行きたいなと思いつつも体が疲れすぎて行けなかったんですよね・・・

そうだったんですね!体が疲れた時こそ、沼の家で「のんびり一息ついて」ほしかったな(笑)

行くべきだった・・・

―さっそくですが、沼の家さんはいつ創業されたのでしょうか?

1905年に初代の堀口亀吉が創業しました。初代は上磯(現北斗市)でトテ馬(今でいうタクシー)の仕事をしていました。そこでご縁があって大沼の鉄道工事の棟梁と出会い、大沼に来ないかと誘われたことがきっかけで、1903年に移り住みました。当時の大沼は観光地として活性化され始めた段階だったものの、名産品となるものは一切なかったので、初代が「観光地には名産品が必要」と思い沼の家を立ち上げました

沼の家という名前にしたのは大沼で販売しているからですか?

それも理由の一つだと思うんですけど、創業当時、店の裏側に小さな沼があったから沼の家にしたんだと思います。今その沼は駐車場に変わってますけどね(笑)

創業当時の沼の家さん!

本当に近くに沼がある!

―では100年以上も愛されている大沼だんごはどのようなにして生まれたのでしょうか?

大沼だんごは、米どころ新潟県出身だった曾祖母のテイさんが発案したんです。米どころ出身ならではのアイデアですよね。 早い段階から沼の家を創業し大沼だんごを販売したことで、大沼を代表する名産品になったのだと思います。

先ほども多くの観光客が大沼の名産品を求めてこちらに来られてましたよね!

―創業当初はどのように販売されていたのですか?

大沼駅で駅弁を販売するのと同じように売っていたんですよね。駅に売店を構えるのではなく、列車の窓越しにお客さんとやり取りをしていました。

堀口さんも列車で販売されたことありますか?

子どもの頃、父に連れられてJR大沼駅で販売してましたよ。大沼駅は停車時間が長くて良く売れたことを覚えています。1980年くらいに4代目として引き継いだんだけど、駅での立ち売りは1993年までやっていました。

当時の販売の様子!

大沼だんごの味・製法は貫き通す

大沼だんごは賞味期限が一日らしいのですが、かなり繊細なのですか?

そうですね。翌日になってしまうと、どうしても団子が硬くなってしまうんです。本来の、柔らかくてツルんとした食感を味わっていきたく、賞味期限を1日としています。提供するその日の朝に作りまして、販売量を確認しながらパッキングしています。

柔らかく、ツルんとした食感はどのようにして作られているのですか?

主に北海道のお米を使って団子のベースを作っています。自家製の新粉を蒸して、地元の水で急激に冷やすことで特徴的な食感を生み出しています

大沼だんごのこの特徴は昔から変化していないのですか?

昔に比べて少し薄口にしただけでで、基本的な味や作り方は何も変えていません。昔から引き継がれてきた団子の味を皆様に堪能していただきたいと思っています。それと、大沼だんごのパッケージのイラストも実は変わっていないんです!

現在のパッケージ!
昔のパッケージ!

ほんとだ!紅葉のイラストも同じだ。

―大沼だんごを作られる上で気をつけていることはありますか?

やっぱり、天候や気温に注意することですかね。環境次第で団子の味や食感の変化が生じてしまうので、毎日確認しています。

涼しいほうが団子も作りやすいですかね?

その通りで、春や秋の気候が最も作りやすいですし、お客さんもその時期に多く来てくれることが多いです。

沼の家では「羊羹(ようかん)」も売られている!?

―店舗を拝見した際に、ちらっと大沼だんごの他に「もう一つ商品」が見えたのですが・・・

知らない方も多いと思うんですけど、実は「紅葉羊羹(ようかん)」も沼の家で作ってるんです!

―そうだったんですね!沼の家といえば大沼団子と耳にすることが多くて・・・

それは仕方がないです(笑)観光で来て下さる方や地域の方からも、ようかん売ってるの!?って言われることが多々あります。

沼の家のこれからの展望

―今後の展望を教えてください。

まずは、100年以上引き継がれてきたものを継続していく、これを最優先していきたいと思っています。そして、観光客の方はもちろん地元の方との関係性も大切にし続けます。大沼という観光地に店舗を構えているものの、地元の方が多く足を運んで下さるんです。そういう地元の方に支えてもらってきたからこそ、今の沼の家があるんです。

伝統を引き継ぎ、そして地元の方との関係性も大切にしていく、、、素敵です!

あと今後、5代目になるであろう息子が帰ってきたときに、どのような変革が起こるかも楽しみかもしれません。

伝統を引き継ぎつつ、変化していく沼の家さん、楽しみです!

取材を終えて

今回は沼の家さんにお話をお伺いしました。
今と昔とではトレンドや味の好みも変化していく中で、軸をぶらさずに提供し続ける姿にとても感銘を受けました。大沼の名産品としての歴史であったり、昔ながらの大沼だんごを引き継いでいくというお話、とても興味深かったです!
創業当時の写真など沢山見せてくださり、丁寧に説明していただきました。取材後には団子もいただきました。おいしかったです!

改めて、お忙しい中、ありがとうございました!また、遊びに行きます(笑)

株式会社 沼の家

名称株式会社 沼の家
おすすめ大沼だんご
住所〒041-1354 北海道亀田郡七飯町大沼町145
定休日
営業時間8:30~18:00
備考
ABOUT ME
松井 康太
ロカラインターン生の松井です。12年間バスケットボールをしてきたこともあり、体力と熱中力には自信があります!生粋の東京人で、北海道のことは右も左もわからない新参者ですが、持ち前のガッツと探究心で、北海道・函館の魅力を皆様にお届けできるように頑張ります!!