函館市昭和町の国道5号線から少しの位置にある梶井かまぼこ製造所。工場内に入ると、揚げ物の香ばしさが感じられる。出迎えてくれたのは代表の梶井さん。今回は梶井さんに揚げかまぼこの美味しさの秘密を伺ってきました。
「天かま」美味しさの秘密はすり身にあり

ー本日はよろしくお願いします!
さっそくなんですが、実際に揚げているところを見ても良いでしょうか?
どうぞどうぞ!
ーこれが揚げかもぼこのもとになるすり身ですね。

これは北海道産のスケソウダラを100%使用したすり身なんです。
ーそうなんですね!そのすり身をこちらの機械で成形していくんですね。。。なんかいつも見る揚げかまぼこより薄くて大きいです。

これがうちのスタイルです。
北海道八雲町では「てんかま」がソウルフードとして根付いていて、八雲町ではBBQでもかまぼこを食べるんですよ。
※八雲町では「かまぼこ」と言えば天ぷらかまぼこを想起するかたが多いとか。
ー揚げ油が2つに分かれていますが、分けている理由はなんでしょうか?
最初は低温。次に高温と温度で分けています。

ーどうして分けているのでしょうか?
温度差を付けることによって弾力のある食感に揚がるんです。しっかりと弾力をつけることによって、通常のかまぼこよりもプリッとした食感が楽しめるんです。
ー最後にかまぼこを通している機械は何をしているんでしょうか…?

あれは余分な油を切っているんです。中に特殊なスポンジのようなものがあって、挟むことによって油を吸ってくれているんです。そのままだと、まあまあ油っこいですからね。
ーかまぼこ作りって難しいんですか…?手つきが職人すぎて、簡単にやっているように見えるので、何が難しいのか全くわかりません!ここまでの工程で一番重要な工程はどの部分でしょうか?
やっぱりすり身を作る工程ですね。
1cm程度の薄さのすり身を揚げて、弾力のある食感を生み出す。実はこれがかなり難しいんです。これを実現するためには、揚げる温度や技術ももちろんありますけど、何よりもすり身を作る段階が一番重要なポイントです。原材料の配合や温度によってかなり変わってくるんです。

ぜひ揚げたてを食べてみてください!
ーありがとうございます!それでは…っ!

ー本当に身がプリッとしてます!かまぼこって脇役になりがちだと思うんですけど、そうじゃなくて主役になるような天かまです。BBQにあっても率先して手を伸ばしたいです(笑)
ありがとうございます。この食感は他ではなかなか無いと思っています。
ー食べたことないです。味もすごい好みです。
道南に住んでいる人は濃いものとか、ハッキリした味が好きじゃないですか。だから砂糖を使って甘味を加えているんです。
ーだからこんなに好きなのか。(ライターは道南生まれ)
創業地は八雲町?森町?函館市?

ー八雲町のソウルフードとのことでしたが、もともとは八雲町に工場を構えていたのですか?
いえ、創業は森町なんです。
八雲町で、てんかまを作っていた企業さんがあったんですけど、閉業してしまって。地元にはたくさんファンの方がいたので、その期待に応えたいという思いで、味を引き継いで、私たちで作らせていただいているんです。
ーそうだったんですね。
会社はいつ創業されたのでしょうか?
50年ほど前に私の祖父が創業した会社になります。そこから父、私と3代に続いて運営してきました。
ー他にはどのようなかまぼこを作っていらっしゃるのでしょうか?
今はほとんど「てんかま」を作っています。数でいうと1日に3000枚くらいでしょうか。この箱が大体10箱程度ですかね。

ーそんなに…!
函館市の学校給食に使われるかまぼこもつくらせていただいています。
ーじゃあ絶対に食べてます。その節はありがとうございました!
1番美味しい。だから、多くの人に食べてほしい。

ー50年以上続けてきた今、改めて何か挑戦したいことはありますでしょうか?
もう年も年だからね(笑)そんなにないけど、1番美味しいかまぼこを作っていると思っているから、多くの人にこの味を食べてもらいたいってことくらいかな。
ーこれは本当に1枚食べたらまた次にかまぼこを食べる時に比べちゃいます。「梶井さんとこのかまぼこと比べて〜」ってなっちゃいますもん。それくらい美味しかったです。
そういう方を1人でも増やしていけるように、まだまだ作り続けていきたいです。
ー本日はありがとうございました!
梶井かまぼこ製造所
名称 | 梶井かまぼこ製造所 |
おすすめ | てんかま |
住所 | 〒041-0812 北海道函館市昭和3丁目21−17 |
営業時間 | – |
定休日 | – |
発送可能日 | – |
備考 | – |