100年続く複合農家で25年前にトマト栽培を始め、2010年頃にトマトの品種であるりんかの栽培を開始した。5代目白石敏明さんの難病をきっかけに味・安心安全・健康の3項目を試行錯誤し追求した結果「神トマト」が誕生した。神トマトは商標登録され、目玉商品となっている。白石農園は農業だけでなく、SNSでの発信や、アパレル商品の販売等の広報活動に精力的に取り組まれている。
「神トマト」の秘密に迫る!
今日インタビューする白石農園さんは、「神トマト」という看板商品がある農家さん。神トマトと聞くと一体どんなトマトなのか想像が付きません。食べたら羽が生えるとかそんな神秘的な感じ?といろんなトマトへの妄想を広げ、ウキウキしながら取材に向かいました。
農園につくと爽やかな笑顔でとっても明るくお出迎えしてくださった白石さん。

ーもう「神トマト」の秘密が知りたくてしょうがないので早速ですが、どんなところが神的特徴なのかお聞きしたいです。
何と言っても「皮が薄くて柔らかい、一酸味が少ない、ゼリー部分が少なく甘さが強い」が特徴っすかね。だから、神トマトは「食べやすく・水分が多く・ジューシー」でトマトが苦手な人もバクバク食べられると思いますよ。
ー苦手な人でも食べられるなんて朗報すぎますね!!そんな神トマトをもっと美味しく食べる方法ってあるんですか?
いや~私は「丸かじり」一択しかない、それ以外の調理方法はしてほしくないと思っている程です(笑)。神トマトに何も手を加える事無く味わっていただくことで、水分の多さを口いっぱいで体験できます。
ー水分が多いって聞くとフルーツのような感覚ですか?

そうですね、フルーツのような口当たりを最大限感じていただけます。口で説明するより食べてもらったほうがわかるので、よかったら採れたてのトマト食べてみてください!
ーわ~!!嬉しいです!いただきます!!おおおお!!びっくりするくらいみずみずしくて美味しい!!
ありがとうございます!!おいしいですよね!!このトマトはりんかという品種なんです。りんかって軟化しやすく生産が難しくて市場に出る頃にはブヨブヨになったり味が落ちて、商品にならなかったりと難易度が高くて。うちでも一昨年までトマトの軟化を解決することができずに苦労させられました。
ーそうだったんですね…そんな難易度の高い品種をどうやって安定して育てられるようになったんですか?
1番は土作りです。りんかの軟化を改善するために、栽培の基本となる土を改良しました。土を改良する上で「保湿ができて水はけが良くなるような酵素」を取り入れて土を活性化させることでりんかの軟化がなくなっていきました。
ーりんかの軟化を克服するだけではなくて、「神トマト」の美味しさが出せたのは他にもこだわりがあるんですか?
もちろんです!!手で水やりをすることにこだわっています。トマトにストレスを与えた方が野菜がおいしく育つんですよね。機械で水をあげてると過剰に水を与えてしまっていることが多いんです。
ーええ!ストレス与えられるんですか?私トマトじゃなくてよかったです笑
ストレスを与えているだけじゃなくて愛情もたっぷりですよ笑
各々の茎の成長速度に合わせて手で水分量を調節して水やりをしています。また、水やりで使用する水も「地下100m」から吸い上げた新鮮な水なんです。

ー野菜づくりにも個別指導が重要なんですね笑
そうなんです!!まだ他にもこだわりがあって、1億年前の古代植物から生まれたミネラル豊かな土壌から抽出したヒューミックシェールやオイルを取り入れた栽培をしていることですね。これらを苗を育てている段階で全体に薄めてかけるようにしています。また、ハチを使わず手で受粉させていることで、神トマトの品種の保護に努めています。
ーそれも手作業なんですね!水やりも受粉も手作業なんて想像できないほどの労力ですよね…
そこまで野菜に対して手間暇かけて育てているのにはなにか白石農園としてのポリシーなんかに繋がっているのでしょうか?
白石農園としては味・安心安全・健康の3つを大切にしています。
白石農園流 安全と健康とは?
ー安全性と健康面ってなんとなく同じような印象を持っている人が多いと思うのですが、分けて考えられている理由はありますか?
安心や安全を追求することで、必ずしも栄養が豊富になるわけではないため、安心安全と健康は結びついていないと考えています。美味しいものを食べると嬉しくなったり幸せな気持ちになるじゃないですか。そんな気持ちって健康につながると思うんですよね。あと、野菜の色とか見た目がいいだけじゃなくて味にとことんこだわって栽培をしています。

ーたしかに見た目が良くても味が美味しくなかったら、またこの野菜食べたい!とはならないですよね~
そうなんです!!あくまで僕の考えですが、安全安心を追求して無農薬や水耕栽培を行っても、必ずしも栄養満点の野菜ができると思っていないんです。
栄養がたっぷりはいっていること、そして第一に食べてくれる人が美味しいと感じる野菜づくりにこだわっていきたいですね!!!
白石農園の挑戦はトマトだけじゃなかった!
ー強い思いのある神トマトというブランドを、今後どのように広めて行きたいと思いますか?
将来的には、北斗市と言えば白石農園の神トマトと言っていただけるようになりたいです!
ー広報活動にもかなり力を入れられているようですが、どんなことを活動をされているのでしょうか?
InstagramやTwitterなどのSNSでの発信はもちろんのこと、You Tubeのチャンネルを開設し、編集なども自分でやって動画を投稿しています。また、開設農園のロゴが入ったマスクやTシャツの販売、クラウドファンディング等幅広い視点から広報活動に努めています。
ーすでに活動的な白石さんですが、これからもっと挑戦してみたいことがあったらぜひ聞かせてください!!
今後挑戦したいことは山ほどあります!!元調理師という経歴を活かして6次産業化に関する活動、自分の飲食店を出店する、神トマトのフランチャイズ化、新規就農の支援など数えたらきりがないです(笑)

今後のご活躍に大期待ですね!!
農園に直売所もあるんですね、ここではトマトを販売されているのでしょうか?
直売所はトマトだけでなく、キュウリ、米、チコリー、これらに加えて、レタス、プチトマト(ラブリーさくら)、ピーマンなど、豊富な食材を販売しています。
近所の方だけでなく、食にこだわりのある方や色んな種類を食べ比べたい方が来てくださいます。私たちが料理のレパートリーを教えるだけでなく、お客さんから教えてもらうことも多いです。
お客さんと直接触れ合える場があるのって素敵ですね。

そうなんです!また、直売所だけではなくて近所の子どもや障害者の子どもたちの菜園の場所として受けおうことで、地域の子どもたちが集まれるコミュニティーの役割もしています。
神トマトに対するこだわりの熱いお気持ちや、積極的に色んな人に発信し続ける挑戦心を聞かせていただきました!!今後の白石農園さんのご活躍にも大注目ですね!!
白石農園
名称 | 白石農園 |
住所 | 北海道北斗市追分177 |
営業時間 | – |
定休日 | – |
備考 | – |
