今回は、「いかめし」や「とうもろこし」のレトルト商品のパイオニアとして知られる、函館市のヱビスパックさんに取材させて頂きました。
固定概念にとらわれない新しい商品を

1970年函館で生まれた対馬さん。生誕当時は、父であり創業者である対馬正明さんがちょうどヱビスパックの前身である「対馬商店」を創業した頃で、幼少の頃から父の背中を見て育ってきました。 1992年に大学を卒業後、地元函館にルーツを持つ(株)ニチロ(現在のマルハニチロ(株))に就職し営業職として札幌を拠点に駆け回っていました。 前職時代は仕事に情熱を燃やし、やり甲斐も強く感じていて、当たり前のように定年まで勤め上げようと考えていました。しかし、先代であるお父さんから人手が足りず手伝って欲しいと相談を受けたことをきっかけに1996年にヱビスパックに入社しました。入社後は長く営業職に関わり、2009年7月代表取締役に就任しました。 創業期の昭和50代、函館ではイカの生珍味や乾燥珍味製造が主流の中、今では当たり前ですが、北海道物産展などでは欠かすことのできない「真空パックいかめし」の製造をいち早く手がけてきました。ヱビスパックは昭和から平成を経て今、令和という新しい時代を迎えました。父から受け継いだ会社で固定概念にとらわれない新しい商品を開発し続けていくことがこれからの目標です。
真空パックの技術のパイオニア

「令和に新たな商品を」

営業マン時代に経験した「あの時電話していれば、あの時訪問していれば」という後悔はするまいと、失敗を恐れず、やれることは何でもチャレンジします。そうして誕生した主力商品の「魚めし」。近年続くイカの不漁により、郷土食であるいかめしの存続が難しくなる中、自社の製造技術をヒントに、魚の腹に米を詰めた、いかめし以来約40年ぶりとなる新商品「魚めし」を誕生させます。同時に「いかめし」を「技術」という形で残すことを可能にし、入社当初に描いていた、対馬さんの強い思いがひとつの形となって実現します。
趣味は資料館めぐりという対馬さん。「当時の人々の生活や文化へ思いを馳せることが楽しくてしょうがない」と笑顔で話します。だからこそ、地元函館の食文化でもある、いかめしへの思いが人一倍強いのでしょうか。「昭和にいかめし、平成に魚めし、令和の時代にも新たな商品を残していきたい」と意気込みます。いつしか函館の食文化を残した偉人として、対馬さんもまた、思いをはせる人物になる日が来るのかもしれません。

この記事は、2021年5月16日に こだわり探訪記~ロカラ×北海道のつくり手たち~ ヱビスパック社長・対馬正樹さん(51)「令和に新たな商品を」が函館新聞で掲載されました。https://digital.hakoshin.jp/special/index/74009
「こだわり探訪記~ロカラ×北海道のつくり手たち~」は道南でつくられるこだわりの食品を集めた通販サイト「道南地元市場」を運営する私たち株式会社ロカラのスタッフが各地のつくり手たちのもとに足を運び、生産者の思いをまとめる連載記事。函館新聞で毎月第三日曜日に公開
ライターが選ぶ!ヱビスパックおすすめの商品

焼きさんまめし
焼いたさんまの腹の中に秘伝のタレの味と生姜が効いたご飯を詰め込んだヱビスパックの自信作です。老舗メーカーがいかめしづくりで培ってきたノウハウをこの魚めしに注ぎ込みました。
株式会社ヱビスパック
名称 | 株式会社ヱビスパック |
おすすめ | 焼きさんまめし |
住所 | 〒041-0812 北海道函館市昭和3丁目23番6号 |
営業時間 | 8:30~17:00 |
定休日 | 土曜・日曜・祝日 |
発送可能日 | 営業日 |
備考 | – |