経営

昭和24年創業。北海道で和菓子に触れるきっかけ作りはこだて柳屋

今回は、北海道函館市を代表する菓子店はこだて柳屋の若杉隆之さんに「和菓子文化の現状」や「老舗が担う役割」についてインタビューさせて頂きました。

函館を代表する老舗菓子店の若き後継者

函館市万代町の国道沿いに1949年8月創業された老舗菓子店、はこだて柳屋があります。柳屋という店名には風に吹かれてもしなりながら倒れない柳のように、時代に合わせたお菓子作りをしていきたいという思いが込められています。同社は「函太郎せんべい」を前身に、和菓子にとどまらず洋菓子の製造も行うお菓子屋として、函館市民に親しまれてきました。これまで「いかようかん」や「ロマネスク函館」といった数々の代表作を生み出してきましたが、商品づくりの根底にひとつの思いを持っています。「函館に人が集まるきっかけになるお菓子をつくりたい」―そう話す専務取締役の若杉隆之さん。大学時代を札幌で過ごし、商品開発・イベント企画を行う会社で研さんを積み、その後、家業である同社を継承する決意で函館へ帰郷します。


 お菓子屋の息子として和菓子職人として函館を代表するお菓子を開発するという道もありましたが、柳屋は本店に加えて函館市内のスーパーに10を超える店舗を構えおり、すでに地域に根付いているお菓子屋です。そんなお菓子屋の、その先を見据える必要があると考え、和菓子職人としてではなく、常に外部に目を向け続けられる経営に関わるポジションで柳屋を推進させています。

毎週土曜11時は出来立てロマネスクの時間

若杉さんは前職での経験を生かし、さまざまな企画の立ち上げを行います。
柳屋では出来たてのお菓子の美味しさを味わってもらいたいという思いで、創業より一貫して、保存料を使用しない菓子づくりを行なっています。そんな想いを表すひとつの企画を立ち上げます。本店にて毎週土曜日11時から行っている「焼きたてロマネスク」です。昭和後期からの定番商品である「ロマネスク函館」は、北海道産のバターがたっぷり染み込んだ生地の中に、北海道産の小豆を使用したこしあんを絶妙なバランスで包んで焼き上げたパイ饅頭です。当商品の一番美味しいの焼き立てを食べてもらいたいとこの企画がスタートしました。定番の「こしあん」以外にも、白あんを包んだ生地の上に北海道産チーズをふんだんにまぶした「焼きチーズ」、北海道の雪をイメージして白あんとホワイトチョコを絶妙に配合したミルキーな味わいの「ホワイト」、函館市の隣町である七飯町産のりんごわいんを使用した芳醇な香りが楽しめる林檎あんを包んだ「林檎パイ」を1種類ずつ週替わりで提供しています。

人気キャラクターとのコラボレーション

和菓子に触れるきっかけを増やしたい、函館旅行を良い思い出にしてもらいたいという思いから、人気キャラクターとのコラボを企画します。人気漫画「るろうに剣心‐明治剣客浪漫譚・北海道編‐」の舞台が函館であることをきっかけに、コラボレーション企画を自らプレゼンをするために出版元に足を運びます。結果、数量限定で主人公「緋村剣心」のトレードマークである十字の傷をパイ生地に刻んだ、限定ボックスでの販売を行いました。また、「北海道だいすき発見隊」という、北海道と株式会社ポケモンが北海道の地域活性化を図る企画に参加します。子どもから大人まで愛されているポケモンとのコラボにより和菓子に触れるきっかけを増やせるのではないかと考え、パイ生地の表面に雪の結晶を刻み、人気ポケモン「アローラロコン」限定ボックスでの販売を行います。

和菓子に触れるきっかけを。函館を代表するお土産を。

柳屋のことだけではなく、和菓子業界全体にも目を向けています。
コロナの影響から人に会うことを控えるようになり、ギフト用和菓子の消費が減少しました。和菓子店では製造量が減り、豆が消費されず、豆の生産者の方にまでその影響は広がり、深刻な状況となっています。そんな中、解決策のひとつとして「豆スタンプラリー」に参加しています。北海道内の和菓子店を巡り、対象商品を購入してスタンプを集めて応募すると景品がもらえるというキャンペーン。日本の小豆の生産量の約7割が北海道で生産され、その内の約7割が和菓子で消費されています。和菓子を消費することは豆を消費すること。若杉さんが自身が前職で企画したキャンペーンを家業に戻ってからも参加し、近隣の店舗にも参加を呼びかけるなど、和菓子に関わる入り口を広げるために精力的に活動しています。

しかし現実には、高齢化が進み、後継者不足により10年後には閉店しているであろう店舗は少なくないと話します。そうなると、さらに和菓子に触れる機会が狭まり、和菓子を食べる文化が衰退してしまいます。また、函館にはたくさんの土産品がありますが、中には函館で作られていない商品も数多くあります。こうした後継者不足や函館土産が抱える将来への強い危機感を抱き、今後も和菓子業界全体を巻き込みながら、「函館といえば!というお菓子を、函館の企業である私たちが、これからも誇りを持って作っていきたい」と若杉さんは力強く話してくれました。

ライターが選ぶ!はこだて柳屋おすすめの商品

ロマネスク函館あそーと12枚入

北海道産のバターがたっぷり染み込んだ生地の中に、北海道産の小豆を使用したこしあんを絶妙なバランスで包んで焼き上げたパイ饅頭です。「こしあん」「焼チーズ」「林檎パイ」「ホワイト」の4種類が楽しめるアソートBOXです。

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株式会社はこだて柳屋

名称株式会社はこだて柳屋
おすすめロマネスク函館あそーと12枚入
住所〒040-0075 北海道函館市万代町3−13
営業時間8:30~20:00
定休日
発送可能日営業日
備考

ABOUT ME
波江 真
ロカラの波江です。1998年北海道函館市生まれ。新卒でロカラに入社し現在1年目。趣味は「筋トレ」「スポーツ観戦」「ダンス&ボーカル系」など様々。北海道に面白い仕事を創りたいと意気込んで日々奮闘中。多趣味を生かして、いろんな切り口で北海道の魅力を発信します!