職人

2017年創業野生酵母を駆使して食材を引き立てるpippin0138

七飯町やさいのアトリエpippin0138の代表である八島美加さんに「自分の時間の使い方」についてお話を伺いました。

pippin0138は、野菜本来の力を引き出す料理や食べ方を提案する〈やさいのアトリエ〉です。自分たちがおいしいと感じる、食べたいと身体が求めるものだけを、お客様へ提供していくこと。これが私たちの大切にしている理念です。

七飯町のりんごとpippin0138、野生酵母

高専で工業科学を学び、元々編集者だった八島さんは、調理や製菓の学校に通ったことはありません。子育ての最中に与えられたわずか2時間の自分だけの時間で、自分を取り戻すためにお菓子づくりを始めたのが八島さんの食の仕事のスタートでした。 研究室で実験をするように素材と向き合いながら毎晩お菓子を焼き、塩や砂糖などの調味料について書物を参考にしながら独学で学びました。スパイスとの出会いは、インド人の先生が自宅で開いていた料理教室です。レシピもざっくりで作り方も大胆なのに、まるで魔法をかけたように驚くような味を引き出してくれるスパイスの魅力にすっかり心を奪われました。野菜や素材が本来持っているおいしさをどうすれば引き出せるのか、そのヒントは数々の書物と試行錯誤の試作の中にありました。素材と真摯に向き合い、身体を張って試行錯誤を続けてきたから、いま自信をもってお菓子や料理を提供できるのです。

pippin0138のアトリエがある北海道七飯町は日本で初めてりんごの栽培を始めた土地です。 焼き菓子は、七飯町のりんごの花から採った野生酵母を大切に継ぎながら、ベーキングパウダーや重曹は使わず、酵母種で生地を発酵させる「老麺法」という製法で作っています。老麺法は元々は点心の伝統製法で、現在はほぼ廃れてしまった製法のひとつです。

書物や文献から掘り起こし、試作と研究を重ねて、植物性の発酵菓子という新たなスタイル(ヴィーガン)で生まれ変わったのが、pippin0138の焼き菓子です。pippin0138は歴史と伝統を大切に受け継ぎながら、独創と革新を日々カタチにしています。

20年以上飲食に関わってきた中で、自分の一番得意なことは素材を活かして新しいものをつくること。北海道という食材の宝庫の中でも七飯町や道南には良い素材がたくさんあります。その素材を使った新しいアイデアや発想で地域の役に立っていきたいです。素晴らしい素材に新しい価値をつけて、日本全国に止まらず、世界に向けて七飯町から発信していきたい。それがpippin0138が掲げる密かな野望です。

ABOUT ME
Ayako
ロカラのAYAKOです。「食」と「健康」を語り出したら話が止まらない、健康マニアとは私のこと。病院での管理栄養士としての経験を活かした、料理教室開催やレシピ開発、健康管理が得意分野。自社商品「北ピクルス」の製造責任者もしています!北海道の食の魅力をお届けします!